よくある質問

【家主・オーナーさん】

空き家再生の対象エリアは足立区千住地域に限定されていますか?


はい。
私たちはこよなく「千住」を愛し、千住エリアにこだわって活動しています。
住居表示として「千住●●」となっている所はもちろん、「足立区柳原」「足立区日ノ出町」も千住エリアにふくまれます。 最寄り駅は「北千住」のほか、京成線「関屋」「千住大橋」、東武スカイツリー線「牛田」。これらの駅からの徒歩圏内です。 他の地域からの要請に対しては、私たちのネットワーク(縁)を通じて、親身に空き家再生に取り組んでいる個人またはグループがあれば、そこに御縁をつなげるようにしています。ご遠慮なく連絡してください。




築60年以上のボロボロの空き家ですが、再生できますか?


できます。私たちはこれまで14棟の空き家を再生してきましたが、築年数はすべて50年以上。90年経過したものもあります。ボロボロやガタガタ、荒れ放題が普通です。空き家は建物自体の老朽化が問題ではなく、放置が慢性化してあきらめてしまうこと。オーナー(大家さん、家主さん)が絶対に損をしない方策を考えますので、お早めにご相談ください。




空き家の中が荷物や不要品でいっぱいです。再生できますか?


もちろん、できます。片付け作業からすべてお任せください。ご依頼があれば大切な遺品等の整理も行います。大家さん(オーナー)さん立ち会いのもと、どのような片付け・処分をするかを検討し、ご希望があればすべて写真に撮り、記録に残してから作業開始しますので、ご安心ください。天井裏や床下から「お宝」が出てきたら、もちろんオーナーさんに即時報告し、オーナーさんに引き渡します!




空き家の管理だけを、お願いすることはできますか?


もちろんできます。空き家を月1回程度巡回点検したり、郵便物の転送や植木の剪定だけでもお引き受けできます。私たちは非営利団体なので、一般の業者さんに比べて、びっくりするくらい格安です。気軽に御相談ください。




相続になりそうな空き家なので、どうしたらいいか解りません。


相続が想定される空き家はたくさんあり、多くのオーナーさんやご親族がどうしていいか解らず、放置している現実があります。ただ実際の相続発生まで放置してしまうと、権利関係が複雑になって、かえって大変になり、選択肢が限られてしまう場合があります。 悩みを先延ばしせず、この機会に、大家さんの負担ゼロで賃貸できる芸術村方式でのスッキリ解決を検討してみてください。どんなに複雑で面倒そうな空き家も、りっぱに活用できるようにしてご覧にいれます。 相続の法的な問題に関しては、信頼できる税理士さん他その道の専門家を紹介することも出来ますので、思い切って千住芸術村に御相談ください。




再生するのに多額のリフォーム費用がかかりますか?


いいえ、かかりません。
私たちが空き家を再生する際の基本は、大家さん(オーナーさん)に出来るだけ負担がかからないよう、片付けから改修工事までほとんど自分たちでDIYリノベーションすることです。

もちろん空き家を使える状態にするまでには、ゴミの撤去処分費用のほか、漏電の可能性のある古い電気配線や劣化した水道管ガス管の修理、引き直しなど、専門業者に任せなければならない工事が必要なことも多々あります。 白アリの被害がある場合には、土台や柱の補修も必要になります。
こうした手間をかけたり、高額な費用を出してまで人に貸そうとは思わない大家さんに代わって、かかる費用に関しては全額(または一部)を千住芸術村が負担し、その分、月々の家賃を相場より安くしてもらい、帳尻を合わせます。
私たちも大家さんも双方とも無理することなく、長年放置されたままどうしようもなかった空き家は「えっ、こんなに素敵に!」と驚くくらいに生れ変わらせてご覧にいれます。




それなりの費用をかけて、カフェのような仕様にして普通に貸したいのですが、できますか?


できます。私たちが手がけた4棟目(築80年の古民家)のリノベーションは、オーナーさん(大家さん)の希望により、住居兼カフェやギャラリーとして賃貸可能な物件に生まれ変わらせました。事前に取った業者見積もりに比べて、費用は約半分。工事は地元の大工さんの協力を得ながら進め、DIYと合わせて丸々1年かかりましたが、全体の出費と賃料収支を考慮しても相当お得です。それなりの費用をかけて相場の賃料で貸したい、というオーナーさんにはこうした方法も選択肢のひとつです。何はともあれ私たちがリノベーションした活用現場をご案内します。ご連絡お待ちしています。




空き家を売却したいと思っています。できれば古い建物は取り壊さずにそのまま利用して欲しいのですが可能でしょうか?


工夫すれば可能です。「古民家」を残したいとの思い、頭が下がります。 千住には戦時の空襲を免れた大正から昭和初期の建物もまだ残っており、どれもが今では建てようもない貴重な古民家。1棟でも次世代に継承できるよう、お手伝いすることも私たちの使命のひとつです。 地価の高い千住の土地建物を普通に売却してしまいますと、すぐに古家は取り壊され、ビルやマンションに建て替わってしまいます。したがって普通の不動産物件として売却するのはオススメできません。 私たちのネットワークを通じて、古い建物の価値を理解し、手を入れた上で立派に活用できる「買い手」につなげれば、売却後も貴重な古民家は取り壊されずに残ります。 お一人で悩まずに、まずはご相談ください。ご相談いただいたことは個人情報として保護され、決して公にはなりませんので、安心してお電話を。




放置されたままの千住の空き家は最後はどうになりますか?


千住のみならず世の中の空き家は、紆余曲折を経て、いずれ1棟残らず消えて無くなります。空き家ばかりでなく、いま道すがら目にしている建物は、どんなに頑丈で立派なビルだろうと、いずれすべてが老朽化し、取り壊され、新しく建て替わることでしょう。 私たちが残そうとしている古民家など、大きな地震や洪水にでも見舞われれば瞬時に消滅。運良く次世代の若者まで引き継いでも200年が関の山。日本国内で場所と名前とその存在に1000年以上の寿命があるのは「神社」と「寺」と「温泉」だけ。ほかは夢か幻か、くらいの違いに過ぎません。 現存する「空き家」を厄介者扱いするのではなく、当面、次の時代を担う志ある若者にうまく活用してもらえるよう、それぞれがあまり欲張らず、空き家に関わって行くしかなさそうです。    草の戸も 住み替わる代ぞ 雛の家  芭蕉




空き家を貸した場合、どんな人が入居するか心配です。


空き家がどうなるかは、空き家をどのように改装するかよりも、誰に貸すかで決まると言っても過言ではありません。入居者募集や選考にあたり、次の3つを心がけています。 1、「地域に開かれた活動をする若者」 2、「個人の意志と責任で活動をはじめる若者」 3、「採算性のある活動をめざす若者」 芸術家のタマゴたる美大生はもちろん、たとえば陶芸作家さん、家具作家さん、宝飾作家さんなどモノづくりをしながら販売もできるアーティストやクリエーター。アート関連のショップ出店や親子カフェ、民間保育施設運営などの若手起業家を入居候補者にしたいと思っています。 一般の不動産物件のような経済面を重視した評定によるものではなく、大げさに言えばエリアの価値を高められる若者を選ぶことが肝要です。 上記3要件をふまえた入居候補者との面談と合わせて大家さんの意向もうかがい決めていきます。 千住芸術村が間に入るサブリース契約となるので、契約期間中の近隣トラブなどがあれば、すべて千住芸術村が責任を持って対処解決しますので、ご安心ください。 入居後は、千住芸術村が主催する「ナベ会」(会食・飲み会)を通じて、更なる交流も深められます。 このほかにも心配事がありましたら、遠慮なくお問合わせください。





【入居希望者】

都内の美大に通う学生です。どこかに共同アトリエを持ちたいと思っています。千住地域の「空き家」を紹介してもらえますか?


お問い合わせありがとうございます。 あらためて下記の項目をふまえてメールにてご連絡ください。 1、空き家の使い道(どんなアトリエになるのか) 2、参加人数と希望の広さ 3、お支払い可能な賃料の上限 4、活動実績があればその概要 5、その他、質問ご要望等
すでにご承知かと思いますが、私たちは不動産業者ではないので、単なる「空き家」(借家)の仲介業務を行うことは法的に許されておりません。 しかもお問い合わせいただいた時点で、お使いただける空き家があるとは限らず、ないとなると、どうすることもできません。 1年に1棟あるかないか、私たちが賃貸借(サブリース)を可能にした「使える空き家」がある時にだけ、その都度さまざまな形で入居者を探したり公募したりしています。 シェアアトリエをお探しの美大生や若手クリエーターの皆さんに対しては、事前にご連絡いただいている場合、公募前に優先的にご通知するようにしていますが、いつになるかわからないのでアテにはできません。 もし運良くお問い合わせいただいた時に使える空き家があった場合、メールでご要望等をうかがい、面談の上、諸条件が合うようであれば、現地案内に向けて調整いたします。

どのような使い方をするのか企画書を拝見したりすることもありますが、とくに小難しい審査などをするつもりはなく、縁があってパッと決まるときは決まりますし、決まらないときは何がどうあっても決まらない。そういうものだとご理解ください。 私たち千住芸術村の活動の目的は、単に空き家を再生するのではなく、その稀少なる1棟1棟を、例えばギャラリー兼家具工房、陶芸工房、子ども食堂、ギャラリー、各種教室、シェアアトリエなど、芸術活動などを通じて地域の価値を高めてくださる人たちにつなげ、いずれ88ヵ所まで数を増やし、専用マップを片手に街めぐりできる千住エリアを作ることです。 千住芸術村としては、今後とも上記の目的にご賛同いただける美大生や若手クリエーターが廉価で使えるシェアアトリエを1棟でも多く造っていこうと思っていますので、改めて連絡してみてください。 志ある美大生や若手クリエーターからの詳細なる問合せを歓迎します。




新たに「使える空き家」の入居公募があった場合、どんな基準で入居者を決めるのでしょうか?


これまでは美大生から40歳以下の若手を中心に、概ね下記のような基準によって決めてきました。 [1]、地域の親子へ公開できる活動であること 単なる「住居」としての公募は一切ありません。 単なる「店舗」や「事務所」利用を目的とした応募も受け付けておりません。 あくまでも地域に開かれた活動、コミュニティ全体を意識した面白い空間作りの担い手を優先しています。少し古いビジネスモデルになりますが、例えばアトリエ工房併設のショップやギャラリー、地域の子どもたちが集える民間学童スペースなど歓迎しています。 できれば週5日くらいオープンしている活動であれば大変ありがたいけれども、アトリエなどは、年に数回は地域の皆さんに活動内容を公開する日を設けてもらえれば結構です。
[2]自らの意志と責任によって運営する活動であること 各種団体や企業体に所属している方が誰かの指示命令で応募されてもお受けできません。学生であれ、これから起業する方であれ、ご自身が最初から最後まで責任をとれる方からの応募をお待ちしています。 [3]採算性がある活動であること どんなにりっぱな活動内容であっても、 はなからボランティアや補助金助成金に頼るようでは、いずれ行き詰まり、先が続きません。自前で採算がとれる活動かどうか。ご自身や仲間の力によって、しっかり経営継続できることが望まれます。行政からの補助金助成金を得て活動されている団体のご要望にはお応えできませんので、ご了承ください。 付言するなら、どのような使い方をするのか入居希望者の企画書を拝見したり絵に描いてもらうこともありますが、とくに小難しい審査などをするつもりはなく、縁があってパッと決まるときは決まりますし、決まらないときは何がどうあっても決まらない。そういうものだとご理解ください。




北千住の古民家や空き家で●●のお店をはじめたいと思っています。北千住駅から徒歩圏内の空き家を紹介してもらえますか?


お問合せありがとうございます。 回答以前にご承知おきいただきたいのは、千住芸術村の空き家再生のペースは1年に1棟あるかないか、という拙い実態に比べて、こうしたお問い合わせは年に20件くらいあるということ。 そして、その多くが「空き家なら賃料も安いだろう」との見込みによる問合せですが、安いも高いも、NPO法人千住芸術村は不動産業者ではないので、単なる「空き家」(借家)の仲介業務を行っていませんし、そうした仲介業務は法的に許されていないということ。 とくに問合せの多い「飲食・カフェ」開業希望については、芸術村本来の活動主旨とも異なります。「空き店舗」や「空き事務所」のような賃貸物件は、一般の不動産業者を通じてお探しいただければと思います。 冷たい言い方で恐縮ですが、あらぬ期待を抱かせたまま関心をひいたり、貴重な思いを長く留保させるのは当方の本意ではないので、何卒ご理解ください。 私たちNPO法人 千住芸術村の活動の目的は、空き家を再生し貸し出すことではなく、その稀少なる空き家1棟1棟を真摯に創作活動をつづける若手クリエーターや芸術家のタマゴにつなげ、いずれ88ヵ所まで数を増やし、専用マップを片手に街めぐりできる千住エリアを作ることです。 若手の創作現場以外で、例えば空き家を使ったギャラリー、民間学童・保育施設、芝居小屋など(そこにカフェが併設されているようならOK)、これから面白い場を造ろうとされている40歳以下の方は、あらためて千住芸術村の活動を確認し理解の上、いまいちどメールで御相談ください。 微力ながら千住芸術村は、志ある若者による地域の顔となるユニークなスペース造りを積極的に後押ししていくつもりです。




事前に入居の予約や登録はできますか?


残念ながら予約はできません。
事前登録のようなこともしていません。
空き家がサブリースできるようになった時点で当HPで概要をお知らせしますが、リノベーションの工程や進捗状況は順次FBでお知らせしているので、その段階を見逃さずにお問い合わせいただければと思います。
ともあれ、 1、たまたま問い合わせいただいた時点で「使える空き家」がある 2、建物の状態や広さ賃料などが、入居希望者の要望と合致している
3、空き家の使用可能用途(芸術村の要望含)が入居者の活動と合致している という3つの「縁」がそろっていることが不可欠です。 もっとも難しいのは上記1であることは言うまでもありません。 千住芸術村の力不足で申し訳ない限りですが、問い合わせ時点で「縁」があればぱっと決まりますし、そうでなければどうしようもないと諦めてください。 とくに「千住」という地域にこだわりがなく、賃料が相場よりも安い使い勝手のいい空き家をお探しなら、千住芸術村だけでなく、全国の空き家を視野に再検討することをオススメします。




まちづくりの活動拠点となる多世代異文化交流スペース創設を考えています。 北千住駅から離れていても結構なので使える空き家をご紹介いただけますでしょうか。


同様の問合せをいただくたびに、いつも答えに窮しています。 「まちづくり」とか「多世代異文化交流」といった構えをもとに何かを成し遂げようというお考えでしょうか。 りっぱな話なのでしょうけれど、残念ながら具体的な内容や状況がわからずお答えのしようがありません。「多世代」も「異文化」も「交流」ですら、まったくどんなものかわかりません。 「まちづくり」「まちおこし」「まちの活性化」などと言えば行政関係には受けるでしょうが、これ、実際に街の中で何の活動もしていない人がつかう場合、わが日本国にあってもっとも信用ならない言葉のたぐいです。 この手の言葉をつかわれる方々に詳しく聞けば企画や事業内容の話はそれなりに巧みかも知れません。 大義名分や錦の御旗をかかげることの効能もよくご存知で、こう言えばこうなり、ああ言えば相手を説得できるはずだ、といった計算もできる。 しかし率直に申し上げますが、こういう頭のいい人と関わるのは本当に難儀なので出来れば御免被りたい。 本音で話ができない人とのやりとりや面談は、お互いにハラの探り合いせねばならず難儀なものです。街には建前標語が通用する場もあるので、愚直な芸術村など相手にせず、そちらへ行かれることをオススメします。 芸術村と話をするのであれば、 私は(具体的に)これこれこういうことをやっている。 いま自分がやっていること、やろうとしていることは、これこれこういう内容で、千住の街の中にこれこれこういうスペースをこれこれこういうふうに作りたい! 私はこれが三度の飯よりも好きだ。 これこれ、こっちのほうがよほど気持ちが伝わってきます。 当方は応募者の企画内容を比較審査する気はありません。 そもそも審査能力自体ありませんし、事の成否はやってみなければわからない。 まずは賃料がきちんと払えるかどうか。 近所のおばちゃんに挨拶できるかどうか。 まちづくりも、つくり笑いも必要なし。 根が素直なら奇人変人言葉たらずの無名な若者おおいに歓迎。 こんなことを書いている私(千住芸術村代表)もバカだからバカ大歓迎。 自分のやりたいことを誠実に正直に語れる人に空き家を活用してもらいたい。 裏表なく、まっすぐな生き方をしている若者よ、何かが好きで好きでたまらずそのためのスペースを探しているオタクよ、若者よ、DIY可能な千住の空き家を相場より安価な賃料でご活用あれ。




脱サラしてカフェ開業のために300万円の助成金を申請しています。 北千住で空き家をリノベーションして使いたいのですが、いい物件があったら紹介してくださいませんか。


残念ながらご期待には応えられません。 理由は2つも3つもあります。 この種の「助成金」(補助金)を前提にした問合せが増えてきたので、くどいくらいに回答しておきます。 問題ひとつめ。 「カフェ」というと耳障りはよく、一時的には周囲の知り合いには喜ばれるとは思いますが、素人が開業して5年続くカフェって、自宅を改装して家賃がかからないとか、カフェ以前に何かやっていてその人脈がすごいとか、よほどの特徴がない限り、うまく行ってる脱サラカフェを見たことがありません。
ご本人が特徴と言ってる特徴も、ハタから見るとごくごく普通。身内で「いいね」と言ってるレベルで世間に通用するのでしょうか。 でもまあ、素人だから絶対に失敗すると決まった訳ではないから、素人だからという理由だけで、ご要望に応えられないのではありません。 素人以上の問題は、助成金(補助金・委託事業の類)ですね。 助成金300万円が出なかったらどうしますか。 たとえ300万円の申請がめでたく通ったとしても、実際のお金が出るのは事業報告した後、約1年後です。 開業後1年間に、300万円分の支出に自腹を切れるか、一部または全部を銀行借り入れしなければならなくなる場合も出てきます。 それはそれでいいのですが、そもそも助成金の仕組みは、実際かかる経費全額が出る訳ではなく、決められた要件を満たした経費全体の2分の1とか3分の1が出るというもの。 つまり2分の1助成なら、事前に600万円つかい、600万円分の領収書をそろえてはじめて300万円がもらえるのです。 さらにそのつかいみちは助成金申請要項にある必要経費として認められる範囲に限られ、自身で勝手に決めることはできません。 例えば家賃は全額OKだけれど人件費はNGとか。 10万円以下の備品購入はOKだけれど10万円以上はNGとか。 必要なモノの経費総額が600万円になります、というより、300万円もらうために、なんとしても600万円分つかう予算を考える。 たとえば業務用冷蔵庫なんか当面いらないけれど、仕方ない、合計600万にするために申請に入れておくか、という流れができる。 そのほかの厨房機器も中古で済むのに、助成金に合わせて新品入れよう、そういったゆるさが致命傷になることに気づかない。 そんなことは百も承知、と言われるかも知れませんが、では年度途中で事業が進むにつれてこれこれが必要だ、って新たに必要なものが出てきたらどうしますか。 そうなっても、申請書に書いてなかったものには助成金がつかえないでしょう。 じゃぁ自前で買うかというと、助成金つかえないなら我慢して買わない、となる。助成金の現ナマが入る来年まで待とうとなるのでは? やろうとしてる本来の事業方針にもとづき、それを実行する必要不可欠に対して出費したり投資するのではなく、どれもこれもまずは「助成金の枠」に入るか入らないかを考えるようになる。 お金が天から降ってくるとなると、まともな人の心は無事ではいられないのです。 余談ながら助成金を出す側(お役所)の論理は、(勝手な想像ですが)まず申請書通りに予算がつかわれるかどうか、世間からクレームが出ないよう、議会から突っ込まれないよう、上司の覚えめでたきよう、見栄えよき報告書によって所管課の立場を盤石にするのが最大の関心事であって、あなたの事業の収益や3年後存続できるかどうか、ではありません。 さらに言えば、この助成金を出す側の担当者によっては、あなたの事業のやり方にニコやかに指図したり、運がわるいと報告書の重箱の隅をつつくのが趣味のような職員にあたったりする不運に見舞われます。 それでも耐え難きを耐え300万円が振り込まれたとして、さて、その次どうなるか。 ここからが最大の問題です。 事業主であるあなたばかりか、助成金をつかって事業を進めてきた相棒またはスタッフ、彼または彼女は、必ず次のような言葉を発することでしょう。 「次は●●の企画で申請すれば、■■関係の助成金200万円ひっぱれます、がんばりましょう」 「それがダメなら、こっちにも別の補助金もあります、がんばりましょう」 いったい何をがんばるの? 知らず知らず助成金獲得が事業の目的のひとつになって、それが変だとも何とも思わない。いわゆる「助成金中毒」です。 表面的に経営は軌道にのるかに見えながら、その実態は天から降ってくるお金を毎年あてにする「金くれ体質」になってますから、もう自力でお金を回すことなど思いもよりませんし、できません。 去年も助成金、今年も補助金、来年も補助金、どこまで行っても補助金助成金。 気持ちはわからないではないけれど、補助金助成金もらっている団体関係者は、まず自分たちが補助金助成金をもらっていることを公にしたがらない。 ぜんぶ自前でやっているふうを装う。 万が一、補助金助成金をもらっていることが周囲の人にバレた場合は、声もか細く、「それでも大変なんですよ」と言い訳をします。 それで、もらった補助金の金額を問われると、お茶を濁すか実際にもらった額の半分くらいのことを言ったりする。 これくらいに心がひずんでいても、ひずんでいることに気づかなくなる。 単発のイベント開催のための申請ならまだしも、思いつきの開業資金として、いったん食べたら最期。よほどでない限り中毒状態から抜け出せません。 助成金補助金が「毒まんじゅう」と言われるゆえんです。 千住芸術村は、その手の人たち、そうなる人たちとおつきあいしたくはありません。





【その他の方】

地方自治体の職員です。我が町も空き家問題に取り組もうとしています。千住芸術村の実績を知り、色々とお話をうかがいたいのですが・・・。


私たちの拙い活動に注目いただきありがとうございます。
同様の問い合わせは、1年に1度くらいあり、僭越ながらいつも同じ返事をしています。

それは、私どもの活動は別の地域の空き家再生には参考にならないどころか、真似ようものなら、かえってマイナスになる可能性があるということ。

他の地域の成功事例(のように見える)を、別の自治体の施策に落し込もうとするのは、よくある行政手法らしいですが、空き家再生に関しては、所変われば人変わり、商住環境も地価も異なり、参考にすらなりません。

むしろ他の地域に学ぶべきは失敗例の方です。
空き家再生の失敗例は枚挙に暇なく、千住芸術村も数多くの失敗から学んできました。
よく聞く行政がらみの話では(見た訳ではないけれど)、他の成功例を真似てパワポで基本計画を作り、民間企業(よそ者)に業務委託する。業者選定においては、それぞれの空き家再生のアイデア等を公募審査しつつも、結局は自分達(行政)が事前に絵に描いた「計画」の下請けとして逐一コントロールしようとする。 これでは、いつまでたってもうまくいくはずがありません。

では、どうすればいいのか。
あなたが管轄する地域で、実際に空き家を再生し、小さなお店をやっている人はいませんか。 空き家をDIYで改修し、小さな工房をはじめて3年継続している人はいませんか。 探せば必ずいるはずです。
「いるけど、あいつだろ」というため息が聞こえます。 あなた(行政)の目からは生意気な変人に見えるかも知れませんし、近寄りがたい美人かも知れませんが、その人こそが、あなたの町の空き家再生の起点になり得る実践者。文字どおり先駆者です。 地元民か、よそから来た者かに関係なく。

話を聞きに行ってください。
苦労話を聞いてあげてください。

あなたの町の空き家再生は、彼または彼女の実践によってすでに始まっています。 助成金なし、行政のサポートなしに。

現行の法律のもとで一網打尽に空き家再生を目論んだところで、それは不可能というもの。 まずは空き家1棟の再生。それから1棟1棟また1棟。 現時点ではこの地道な進め方こそが大切で、あなたの地域に地道を地で行く実践者がいるのなら、その先駆者に真摯に話を聞く。 どうすれば次の1棟が適うのか。 新たな実践者が来やすくするにはどういうサポートがあればいいのか。 行政にしか出来ないことは何か。 それを聞き取ることから始めたらどうでしょうか。 おそらく、あなたの自治体役場の中には、そうした地元の実践者の微々たる活動を小バカにし、話だけ聞いた後、そんな小物は踏みつぶし、よそからもっと融通の利く大物を呼んで一気に空き家再生をやれば早いではないかと、あれこれ画策する職員もいるに違いありません。 あるいはまた、初めは先駆者を利用し、機を見て締め出す。締め出せなければ、助成金等で動きを縛り、いずれ事業自体を行政小飼の別組織に移す。ようは空き家再生の丸ごと全部を自分たち行政の手柄にしたい職員取り巻きがいないとも限りません。 あなたが本気で地域の空き家再生を志す公務員であるなら、あなたはそうした理不尽から実践者を密かに擁護し、対等な信頼関係を築きながら、さまざまな庁内調整に尽力する必要が出てくることでしょう。 東京に負けないでください。 見栄えのいい企画書や肩書に惑わされないでください。 本物の宝は外にはなく常に内にあり。 ただ見えないだけ。 見えていても気づかない、気づきたくないだけ。 大勢が称賛するまでは身近な他人を認めたくないだけ。 千住芸術村の空き家再生の取り組みは、はなから普遍性なく、かろうじて狭い千住エリアだけで通用するかどうかのギリギリの試み。あなたの町では、ほとんど価値なく使い物にもなりません。 それより、どれほど小さな活動であっても、あなたの町の空き家再生の先駆者こそが、今後のあなたの町の空き家再生の要なのです。稀少な萌芽がすでにあなたの町にはあるのです。それらを軽視したり黙殺したまま、いったいどんな空き家再生が成ると言うのでしょうか。 あなたの町が空き家問題に本当に困っているのであれば、まずは再生の実践者に敬意をはらい、話に耳を傾け、どうか彼または彼女が今後ものびのびと空き家再生を続けられるよう、ご理解ご助力の程、切に切に願う次第です。




●●県■■市在住のS.Y(39歳エンジニア)と申します。 古い空き家を安く借りて、サブリースできるようにリノベーションしました。(中略)地域にいくつか空き家があり困っているようなので、千住芸術村のように広げて行きたいと思っています。 何かアドバイスがあればお願いします。


アドバイスはありません。 東京と地方とでは地価も環境も異なりますから、むしろ芸術村のアドバイスなど聞かないほうが安全です。 Sさんが誰も見向きもしなかった空き家1棟を借りて再生した、その経験こそが余人を持って代えがたい実績にほかなりません。 うまくいったことも、いかなかったこともふくめ、ご自身の独自性や特性強みを自覚し、次の1棟の再生に活かしてください。 せっかくご質問いただいたので拙いアドバイスの代わりに、私自身が2棟目以降で失敗したと思うこと、3つだけ書いておきます。 ひとつめの失敗は、1度でも安易に「助成金」に頼ったこと。 1棟目で資金をつかい果たしてしまうと、どうしてもその手の誘惑に目が行くようになりますが、別の手立てを講じて自立し進めるべきでした。 いまだったらクラウドファンディング。 あるいは「空き家YouTuber」でもやるほうがマシ。
地域で活動する団体の中には、何年経っても助成金や補助金に頼り続ける団体がありますが、あらぬ制約を受け自分が本当にやりたいことより、いつのまにかお金目当てに補助金助成金の申請要件に合うことをやるようになります。 ご存知かどうか、補助金助成金事業の決定的にダメなところは、何をやろうと「儲けてはいけない」となるところ。 信じられないことに、「利益を出すな」、みたいな妙な圧力がかかる。 「それなりの(高額な)委託金払っているのだから、利益は出さなくてもいいはずでしょう」と行政職員から真顔で言われたことがありました。 「では1年後はどうなりますか」と言っても行政職員にはピンとこない。 それで、かりに利益を出したら、どうなるか。 その分を支給されるはずの助成金から差し引かれる。 なんと人のやる気をそぐ仕組みでしょう。 天から降ってくるお金(助成金や委託金)に目がくらんで、絶対に潰れない役所独特の論理に従うとなると、親から小遣いをもらっている子どものような、つかうばかりの精神に陥り、まったく話になりません。 ふたつめの失敗は、気弱にも新たな仲間を集めようとしたこと。 具体的に関われる物件(空き家)が決まっていない段階で、たんに「空き家再生●●」という看板によって仲間(専門家や地元のキーマン)に声をかけて一堂に会してしまったことがありました。 地域に「空き家再生メンバー」のようなグループができたまでは平和だったが、その後、なんの進展も役割もなく、個々人の力も発揮できない状態が長くなると、そのうちあきれられてしまいます。 そうなると、以前はよき理解者でいてくれた人たちが、もはや理解者にももどってくれません。 声をかける前のほうが、よほど人間関係もよかった気がします。 声をかけるなら厳選1人か2人、しかもここぞという「時期」を見定め、「具体的な目的」が不可欠です。 なにもないときに、なにかの外圧や思いつきで人を集めると、企画や事業が前に進まず疎遠になるならまだしも、ただたんに足を引っ張る存在を自ら作っただけ、というオチがつきます。 みっつめの失敗は広報PR不足。 Sさんが誰も見向きもしなかった空き家を借り、リノベーションしたこと、地域で何人くらいの人が知っていますか。 おそらく5人もいればいい方でしょう。 芸術村にしても、1棟目がTVや新聞にとりあげられて安心し、5棟目にかかるまでホームページすらありませんでした。 学生たちから再三作るべきと言われていたのに、5棟になるまでは作らない、と意地を張った。 本当にバカでした。 地域の人に知られなければ、やってないことと同じ。 世間の毀誉褒貶を恐れずどんどんPRしたほうがよかったと今はそう思っています。 Sさんのメール全文から、ビジネスとして地域の空き家再生に取り組んでいくおつもりと察します。 そうであれば、これ以上はひ弱な千住芸術村の活動など参考にせず、もっと大きなビジネスチャンスにつなげるためにも、闘う木下斉さんが書かれた書籍の一冊でも熟読参考にされたほうがずっと有益です。 『凡人のための地域再生入門』(ダイヤモンド社)1550円+税 タイトルに驚くなかれ。 すでにご存知かも知れませんが、小説仕立てで面白いし、地方にお住まいなれば「地域再生」等を扱う書籍の中で白眉の一冊であることは言うまでもありません。 さらなる入門書としては、 『稼ぐまちが地方を変える・誰も言わなかった10の鉄則』(NHK出版新書)740円+税 私も読み返すたびに、「わかる!、わかる!」と膝を叩きすぎて膝が痛くなったくらいです。 2棟目の再生が完了したらまた連絡ください。 Sさんのご健闘を心から祈ります。




入居希望者からの問合せに対する回答が少し厳しいように思いますが・・・。 千住芸術村の活動が誤解されたり、評判がわるくなるようで心配です。


じつは心がけて厳しく書いているので大丈夫。 ご心配には及びません。 千住芸術村でサブリースできる空き家は1年に1棟あるかないか。 いっぽう使える空き家を探している人(グループ等)からの問合せは年に20件くらいはあります。 期待されてもすべてに応えられませんから、あえて厳しめの文言も含ませ、FAQを読んだ段階でブロックするくらいの勢いで回答例を示しています。 また問合せの中には、きれいごとの看板をかかげて迫ってきたり、いいとこどりしようとの思惑が見え隠れしたり、空き家確保のノウハウ(そんなものはありません)だけ得ようといった、あとから思えば回答する必要もなかった問合せも散見されてきました。 学生だからと安心し意に適うように対応しようとすると、あちらは「1週間後に会議して決めます」みたいなことも。会議?!  学生がバカな大人を真似ていったい何をどうしようというのか。 まずもって不特定の年20組への対応はそのほとんどが時間の無駄。 かえすがえすも面倒なことが積み重なって徐々に厳しく冷たくなったのが現在のFAQですね。 当初は縁あってのことと千住の街を案内したりしてきましたが、すでに芸術村代表者も高齢の域に達し、残りの人生を思えば、面倒な人や小ずるい人とは極力関わらないように気をつけています。 言うまでもなく千住芸術村の空き家再生は、万人に必要とされるような活動ではありません。ましてや万人に提供できるサービスでもありません。 誤解されるもなにも、SNSで何を拡散されようと、時間の無駄よりはよほどマシなので、そもそもFAQ自体を読んでない人や、メールの文面によっては個別の問合せに回答しない場合もあるくらいです。 冷たくも厳しいFAQの氷壁を乗り越えた縁のある人だけが千住芸術村にたどりつける、それくらいでちょうどいいのです。