【012】足立区柳原1丁目
「ととろの家」(シェアアトリエ)
●リノベーション前〜・11景
大工の佐野さんからご提供いただきました。感謝。
暗いのでどうしたものか?
はがしてみようか!?
築70年以上、空き家歴も10年超の平屋、約21平米。
見るからに倒壊寸前の空き家で、近隣の住民から「何とかならないか」と言われたまま4年が経過。
当初、やっと知り得た所有者の住所と氏名を頼りにたずねるも、いつも留守。電話も毎回ベルは鳴るけれど誰も出ない。
以後4年間、ほぼ月一の訪問も電話も半ば諦め気味になっていた2020年秋、突然と電話に女性が出た。先方も驚いたろうが、こちらも驚いた。
所有者の娘さんであった。
そこからは話はとんとん拍子に進み、美人姉妹との面談もかなって、ようやく念願の賃貸借契約に至った。
とはいえ、建物の状態は、これまで芸術村で関わった空き家の中で最も痛みが激しい。建物が傾いているのがわかる。
ちょっと強めの地震がきたら・・・、という状況なので、誰も案内できない。
大工さんに相談したら(予算がないなら)もと通りの垂直は諦めろ。土台はかろうじて水平なので、傾いた柱のままを全面耐力壁で囲い固めてしまえ。
幸か不幸か、建物の周囲は皆りっぱな3階建住宅であるからして、窓はあっても陽は入らないので、全部外し間柱を立て[壁]にせよ、とのお達し。
勧められたN50という専用釘を打てる道具も思い切って買った。(マックスCN565CG)。エアーコンプレッサーはベジモア(再生No,004)の大家さんからの借り物。感謝。
「蔵」を造るイメージで、いざ補強兼リノベーション開始です。
倒れる前に、なんとかするしかありません。
ということで、2022年3月、東京芸大の油画科2名のシェアアトリエとして活用開始。
◆オーナー家主さんの改修費負担・0円
◆改修後に様々な備品類をご提供くださっています。感謝。